AGA(男性型脱毛症)

当院ではAGA(男性型脱毛症)に対する処方も行っております。

皮膚科学会が発行している、男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版でエビデンスが認められているフィナステリドの処方を行っております。

効果の認められている治療法は

ガイドライン上、男性型脱毛症に最も効果があると認められている治療法はフィナステリド、デュタステリドの内服、ミノキシジルの外用となっております。

AGAの発症には男性ホルモンの一種である「テストステロン」と、前頭部から頭頂部に存在する体内の還元酵素「Ⅱ型5αリダクターゼ」が主に影響すると考えられています。テストステロンはⅡ型5αリダクターゼによってDHT（ジヒドロテストステロン）と呼ばれる、より強力な男性ホルモンに変化します。このDHTには通常2〜6年あるヘアサイクルの成長期を極端に短縮してしまう作用があるため、髪の毛が成長する前に抜け落ちてしまい薄毛が進行すると考えられています。

当院で処方可能なフィナステリドには、このⅡ型5αリダクターゼを阻害する働きがあります。この働きによってテストステロンがDHTに変化されることを防ぎ、DHTによって短縮されたヘアサイクルを正常な状態に戻すことができます。ヘアサイクルが元に戻ることで髪の毛も太く長く成長できるようになるため、薄毛になっていた部分が回復していきます。

男性型脱毛症で悩んでいる方は、まず内服を試していただき3カ月ほどで効果を実感できる場合が多いと思います。

副作用

フィナステリドの副作用には性欲減退や勃起機能障害（ED）などの男性機能低下、肝機能障害などが挙げられます。しかしEDなどの副作用に関しては臨床試験においてプラセボ患者とほぼ同様の発生率となっており、危険性は低いといわれています。ただし、この試験はあくまでも発症率が低いということを示唆するものであり、副作用が現れる可能性はゼロではありません。当院では適宜採血検査等を行うことで副作用の発生を確認し安全に投与することを推奨しております。

注意点

フィナステリドの服用に関して、必ず用法用量を守って服用してください。もし服用を忘れてしまった場合は、2回分を同時に服用してしまうと薬剤の濃度が上がってしまうので絶対に避けましょう。また、フィナステリドの効果が現れるまでには通常3カ月から6カ月程度かかるとされているので、その間は服用を止めず継続する必要があります。

フィナステリドは原則、女性への投与は認められていません。妊娠されている方や授乳期の方は、胎児やお子様の健康への影響が考えられるので、絶対に服用してはいけません。フィナステリドは皮膚からも吸収されるので、女性の方はこの薬剤に触らないように注意しましょう。

費用(2021年4月現在)

自由診療になります。フィナステリド1か月分4500円＋診察料（初診5000円、再診1500円）がかかります。別途採血が必要と判断した場合は追加料金がかかる場合がございます。